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周防正行監督作品 『それでもボクはやってない』に痴漢冤罪をみる。 [映画]

先日、島田紳助さんの『行列のできる法律相談所』を観た。

痴漢冤罪の問題が出た。

なにもしてないのに、痴漢に間違えられたらどうするか。

初めに、甲南大生らによる痴漢デッキ上げ事件が話題になった。
女性の自白により事件の全貌が明らかになった事件。
※この事件の被害者の方が産経新聞の取材に応じている。『何を言っても信じてもらえなかった』言い分をまったく聞いてもらえなかったと述べている。 クリック→ニュース詳細

紳助さんの嫁に聞かれても「それでもやっていない」しか言いようが無い。との言葉を聞いて、周防正行監督の『それでもボクはやってない』を思い出した。この作品は痴漢冤罪の一連の流れを駅員室での駅員の態度、警察署での取調べ、裁判所での様子など事細かに描かれている。一度ご鑑賞してみたらいいかと思います。

対応については、賛否両論あると思われるが結構白熱した議論になりました。

弁護士4人の見解は・・・

『走って逃げる』    ・・・北村晴男、木村健太郎両弁護士。
『裁判で無実を証明』 ・・・住田裕子、菊池幸夫両弁護士。

北村晴男弁護士は、
やってない場合は走って逃げるほうがいい方法。 その上で一番いいのは引越しをして通勤経路を変える。 なぜならば、駅員のところに行けば、駅員は判断できないから警察に引き渡すしかない。 そこで、やっていないから否定する。否定したら必ず10日間~20日間拘留される。 そしてその間ずっと取調べがある。 やってなければやってないほど「やってない」と言い張る。 そうすると警察官の心証が悪くなる。 被害者は本当に犯罪被害(痴漢)に遭っている。そして「この人だ」と確信している。 これを変えるのは非常に難しい。 目撃者もいない・・・と言うことはどんなに優秀な弁護士がついても無罪にもっていくのは非常に難しい。 仮に無罪に持っていけたとしても拘留の間に会社をクビになる可能性が高い。 一か八か逃げるのが一番いい。


本村健太郎弁護士は・・・
一般の一番犯しやすい間違いは「自分はやってない」と言うことを分かってもらおうとして現場に留まって時間を費やし結果的にドンドン自分が事件に巻き込まれていく。これが一番怖い。 自分がいくら「やってない」と言っても聞く耳を持った人は誰もいない。 刑事はもちろん検事も初期の段階で裁判官も「本当にやっていないんです」といくら言っても「わかりました。じゃあそう言う風に書いておきますから」と言われるだけ。ほとんど流れ作業。 逃げるというのは絶対悪いことではない。自分にやましいことがあるから逃げるのではなく、今自分の身に降りかかろうとしているとんでもない災難から逃げるのである。


対して住田裕子弁護士・・・
北村弁護士の「一か八か・・・」は逃げられずに捕まったときは本当に大変なことになる。 「悪いことをしたから逃げた」という心証が真っ黒になる。そのリスクをかけるかどうかという事。 一番大切なことは現場を保存すること・・・隣の女性が(痴漢だと9言った時に「後ろにいる」「アレがいる」と言って全部一緒に降りたほうがよかった。 その位置関係をきちっと証明できる形でして「こっちにかばん」「こっちにつり革」「後ろにこんな男がいた」「コレがいた」位置関係を再現できたら、ある程度別の可能性があるときには逃げられる。

  それを受けて紳助さん「実際に痴漢!と言われたときに現場保存なんてできない」 
  北村弁護士「解決策示していない。いまの状況でどうしたらいいか言ってない」      
続けて住田弁護士は・・・
「違う!違う!」って電車の中から言い張る。

  磯野さん「裁判で無実を証明する事はできるんですか」
それに対して住田弁護士は・・・
私が検事の時の感覚からいくと、基本的に1対1だったら起訴はなかなかしません。

  とつぜん北村弁護士「そんな事ないですよ!」
被害者と加害者が1対1の時は・・・

  北村弁護士「甘いよ!」
私のほうが元検事でどういうときに起訴するかの話をしているだけ。 1対1で否認した場合になかなか起訴できない場合がある。 今回痴漢冤罪の事件がたくさん出ていますし、まじめな人で前科前歴が無かったら正直なところ検事は起訴するのが怖い。


菊池幸夫弁護士は・・・
走って逃げろというアドバイスは非常に傾聴に値する(一理ある)もの。 走って逃げてどうなるのか。追跡されて捕まったらどうするのか抵抗するのか。 ぶん殴って怪我させたらプラスアルファ重い罪がつく。 仮にその日逃げおおせたとしても、明日からどうやって電車に乗るのか。難しい問題です。 かなりリスキーなため「走ってにげろ」と言うのは依頼者にはそうしなさいとは言い切れない。


北村弁護士
弁護士があそこで弁護を依頼された時に会社への影響とか将来のことを考えたら「やっていないのは分かっているけどお金払って示談しましょう」とアドバイスせざるを得なくなる。 そのアドバイスがいけないか・・・そりゃいけないと思っていない。100%無罪になるとは限らないですから・・・


住田弁護士
逆に被害者に何を言いたいかというと・・・(痴漢に)遭った場合の模範解答をします。 「痴漢だ!」という時に触っている手をグッと握ってから「痴漢」と言わなければいけない。 ※たしか・・・映画『それでもボクはやってない』では間違えて自分の手を握られ「痴漢!」と言われている。 相手が分かっているときだったら、今度は逃げられないように胸にある定期券を取り上げたり・・・


結果・・・
痴漢に間違えられた場合、疑惑を晴らすことはかなり難しい。 駅の事務所や警察に行く前に、弁護士にその場で電話し的確な指示を仰ぐことが必要。


結果としてはいつものように何%の答えじゃないところを見ると結構痴漢冤罪っていう事件は根が深い問題なんですね。
もう一度映画を観てみたい気にさせる番組でした。

周防正行監督作品 『それでもボクはやってない』予告編





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